岡山大学大学院 環境生命科学研究科

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ファジウォーカープロジェクト:産官学が連携して、J2ファジアーノ岡山の試合観戦時における自家用車利用の削減に成功!!

2020年02月25日

◆発表のポイント


  • 渋滞緩和や地域活性化などを目的に、産官学が連携してJ2ファジアーノ岡山の試合観戦時のアクセスを自家用車からそれ以外の手段に転換してもらうプロジェクトを2016年より始動。

  • 2019年、本プロジェクトによって自家用車からその他の手段に転換した観戦者の割合は11%(自家用車利用者のうち)であり、これはホームゲーム2.3試合分の自家用車利用の削減量にあたります。

  • 転換後の交通手段は鉄道が48%、自転車が18%、路線バスは16%でした。転換のきっかけは、「行動プラン法によるワンショットTFP」が23%と最も高く、ついで「SNS」が10%でした。

 岡山県総合グラウンド周辺の国道53号は慢性的な交通渋滞に悩まされています。また、 Jリーグ・ファジアーノ岡山戦が開催されると1万人近いサポーターが集まり、にぎわいが創出される一方で、さらなる渋滞などの交通問題を引き起こす要因の1つにもなっています。そこで渋滞緩和や地域活性化を目的に、ファジウォーカープロジェクト(委員長:岡山大学大学院環境生命科学研究科・氏原岳人准教授)を2016年7月に立ち上げ、自家用車からそれ以外の交通手段に転換してもらうための手法を検討してきました。2017年から具体的な施策を実施しており、2019年8~9月にも岡山県総合グラウンドまでのアクセスを自家用車から公共交通・自転車・徒歩等に自発的に転換してもらうための11施策「Project11」を展開しました。同年10月には、その効果を検証するためのアンケート調査(10月20日のホームゲーム時に岡山県総合グラウンド周辺にて無作為に抽出した試合観戦者787人を対象)を実施しました。2019年の主な結果は以下のとおりです。1) 試合観戦者の本プロジェクトの認知度は79%でした。「ファジウォーカー」という言葉を中心に、サポーターの方々にプロジェクトが浸透していることが分かりました。2) 本プロジェクトによって試合観戦時のアクセスを自家用車からその他の手段に転換した観戦者の割合は、自家用車利用者の11%でした。これを年間に換算すると、ホームゲーム2.3試合分の自家用車利用の削減量にあたります。3) 転換後の交通手段は鉄道が48%、自転車が18%、路線バスは16%でした。転換のきっかけは、「行動プラン法によるワンショットTFP」が23%と最も高く、ついで「SNS」が10%でした。

◆研究者からのひとこと

プロジェクトの実施中にうれしかったことは、サポーターの皆様が、たくさん声をかけてくれたことです。今回の結果はサポーターの皆様の理解と協力があってこそ得られた成果です。
氏原准教授

<詳しい研究内容について>
ファジウォーカープロジェクト:産官学が連携して、J2ファジアーノ岡山の試合観戦時における自家用車利用の削減に成功!!

<お問い合わせ>
岡山大学大学院環境生命科学研究科
准教授 氏原 岳人
(電話番号)086-251-8850
(FAX番号)086-251-8850

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