拠点リーダー:田中勝教授のご挨拶

ご挨拶

高度成長に支えられた20世紀は、大量生産、大量消費、大量廃棄の社会でした。その結果、環境破壊、資源枯渇、さらに地球温暖化など、地球規模の環境問題が深刻化しました。そこで21世紀は、資源や環境を大切にした循環型社会への転換が叫ばれています。

豊かな生活をめざした20世紀とは違い、現代は資源の保全や環境への負荷の低減、費用負担も考えた「最適生産・最適消費・ほどほど廃棄」が求められます。

その目標とする循環型経済社会とは、あらゆる分野に環境保全への対応が組み込まれ、資源がムダなく活用され、環境保全の制度やルールが市場に組み込まれた社会といえます。

これからのわが国は、廃棄物を資源やエネルギーとして活用、環境を汚染しない美しい国土の建設にいち早く着手し、この分野で国際社会をリードすることで“誇りのもてる社会”を築いていかなければなりません。

そうした社会達成への基本的視点としては1資源をムダにしない効率性 2地域や次の世代をも考慮した世代間の公平性 3有害物質や環境負荷の低減による安全性──が挙げられます。

具体的には、環境の政策や取り決めに国民が参加することです。私たちの豊かな生活のツケが廃棄物。費用負担も税金ですから、常に国民が厳しい目を持ち、チェックしなければなりません。次の世代に環境や財政のツケを先送りすることは許されません。

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