地形情報管理学分野

地形情報管理学分野　（Terrestrial Information Management）

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教員

教授　：守田　秀則　Prof. MORITA Hidenori
E-mail：h-morita＠（@以下はcc.okayama-u.ac.jp を付けてください。）
専門分野：地形情報管理学，測量学，農村計画学

主な研究テーマ

　近年、砂漠化、森林減少、農地の荒廃等のグローバルな環境問題が、また、身近なところでは、里地里山の荒廃等のローカルな環境問題が深刻になってきています。これらの環境問題は、空間スケールの大小こそありますが、全て実空間上での現象であり、このような空間現象を記述できるものが地図(地理空間情報)です。当分野では、コンピュータで扱うことのできる数値地図や人工衛星画像を用いて、様々な環境問題の解析を試みています。

土地利用／被覆変化のモニタリングと数学的モデル化

　土地利用あるいは土地被覆はローカルな視点からは，地域環境に大きく影響され，同時に地域環境へも大きな影響を及ぼしますが，グローバルに見た場合も同様に，地球環境に大きく影響され，また，地球環境に大きな影響を及ぼします。地域環境・地球環境を考える際，土地利用／被覆を如何にコントロールしていくかが根本的な問題として横たわります。本研究では，土地利用／被覆変化を数学的にモデル化することで，変化の因果関係を客観的・計量的に捉え，必要に応じてシミュレーションも行い，計画策定に役立つ成果を指向します。

ため池地域の土地利用とため池の空間的分布

乾燥地域における塩類集積地分布のモニタリングと地理空間的特徴分析

　地球の陸地の約半分が乾燥地域ですが，乾燥地域での灌漑農業は必然的に塩類集積のリスクとの戦いとなります。事実，世界の灌漑農地の約40％が塩類の影響を受けている（米農務省）とも言われています。本研究では，塩類集積地の空間的分布のモニタリングと改善策の検討を目的として，中国内蒙古自治区河套灌区（四国の半分強の広大な灌漑地域）を対象に，衛星リモートセンシングとGIS(地理情報システム)を用いた分析を行っています。毎年の調査には学生も同行しています。

中国内蒙古自治区での調査風景

農村アメニティ評価の個人属性（年齢，性別，居住地，国籍等）による差異に関する研究

　より豊でより快適な農村空間の創出は農村計画学の永遠の課題であると言えるでしょう。しかしながら，ここで問題となるのは，「豊かさ」や「快適さ」の尺度が個人により随分異なるということです。すなわち，15歳のＡ君が豊で快適だと考える農村空間と65歳のＢ子さんが豊で快適だと考える農村空間は，おそらく大きく異なることでしょう。計画の策定においては，その辺りをうまく捉える必要があります。そこで，本研究では，アンケート調査に基づき，様々な年齢，居住地（都市，平地農村，中山間地域等），国籍，性別による農村アメニティ（快適さ）の評価尺度を統計学的・地理空間的に明らかにすることを試みています。

豊で快適な農村空間づくりを日夜考えている研究室メンバー

修了生の進路

進学（他大学大学院）
公務（京都市，玉野市）
企業（積水化学工業，復建調査設計，JFEエンジニアリング，長大，岡山信用金庫，TIS，富士ゼロックス）
帰国後就職・復職（留学生）

研究科紹介

地形情報管理学分野