水工学分野
水工学分野 （Hydraulic Engineering）
教員
 | 准教授 ：吉田 圭介 Assoc. Prof. YOSHIDA Keisuke E-mail：yoshida.k＠（@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。） 専門分野： 水工学 |
| 准教授 ：赤穗 良輔 Assoc. Prof. AKOH Ryosuke E-mail：akoh＠（@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。） 専門分野： 水工学 |
主な研究テーマ
自然石を用いた水理構造物に作用する流体力評価
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環境に配慮しない河川整備が行われ,多くの自然が日本の河川から姿を消している.失われた自然を取り戻すため,"多自然川づくり"という基本方針が策定され,それに向けて環境に良い河川整備が行われている.今,注目を集めているのが"自然石を用いた水理構造物"である.これは,自然にある石を用いて造られるため,環境に良いことが明らかにされている.その一方で，洪水時の強度不足が懸念されている.そのため"自然石を用いた水理構造物"に作用する流体力を評価し,洪水に耐えられる構造物の設計・開発を試みている. |
 自然石を用いた水理構造物 |
旭川における植生消長シミュレーションモデルの構築
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近年，全国の河川で河道内の樹林化が進行している．河道内の樹林化は河川本来の姿である礫河原の減少や，礫河原固有種の減少，河川の流下能力の低下による河川の水位上昇，流木による下流への被害など，さまざまな問題を引き起こす．本研究では，河川内植生の効率的な管理を目指し，岡山市を流れる一級河川である旭川を対象とし、河道内の植生の成長と消失をシミュレーションし，河道内の樹林化の将来予測を行うことを目的としている． |
 旭川樹林化 |
非構造格子有限体積法を用いた数値解析プログラムの精度向上
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多くの川で多自然川づくりが実施される現在，河床断面形状が様々に変化し水理構造物周辺の流況変化を予測する重要性が増し，数値解析による流況把握が注目されている．そこで複雑な河道形状を有する場にもメッシュ生成が容易な数値解析手法の精度向上が必要であると考え，計算条件等を改良することにより常・射流が混在した流れに対する適用性を検討，解析のさらなる精度向上を試みている． |
 非構造格子 |
東南海，南海沖地震を想定した岡山市内における津波遡上状況解析
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2011年に起きた東日本大震災による大津波は東北地方に莫大な被害を与えた．このことをきっかけに日本各地の地方自治体が津波被害想定の調査を行っている．岡山市においても東南海地震を想定した津波による浸水範囲の予測がなされているが，浸水時間や浸水速度等の具体的な津波遡上状況が明らかにされていない．そこで本研究では岡山市南部を中心とした地域を対象にコンピュター解析による津波遡上解析行い，市民の危機意識向上と今後の津波対策に生かすことを目標としている． |
 津波解析 |
旭川感潮域のケレップ水制域における塩分流動の現地観測および数値解析
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旭川下流域には，ケレップ水制群が設置されており，多様な生物の生息・生育・繁殖環境となっている．水制域の良好な環境状態を維持するためには，水制周辺の流況を調査するとともに，長期的な塩水流動特性を把握する必要がある．本研究では，旭川ケレップ水制域における塩水流動の長期シミュレーションモデルを構築し，塩水流動特性の把握を目的とし，旭川本流における塩分の鉛直分布の定点観測および準三次元塩水流動解析モデルの開発を試みている． |
数値解析を用いた浮子観測流量の高精度化に関する研究
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近年，様々な流量観測手法の開発が進められているものの，30%程度の誤差を含む可能性がある浮子法による流量観測が未だ広く用いられている．本研究では，浮子の軌跡を数値シミュレーションより推測し，浮子観測による精度低下の原因を把握するとともに，流量換算に用いる観測測線を修正することで，簡易に予測精度を向上させる手法の構築を目指している． |
最近の主な業績
- 赤穗良輔・前野詩朗・吉田圭介,準三次元洪水流解析モデルを用いた浮子観測流量の高精度化手法の構築，土木学会論文集B1(水工学)，Vol.73, No.4, I_517-I_522，2017.
- 吉田圭介・前野詩朗・間野耕司・山口華穂・赤穗良輔，ALBを用いた河道地形計測の精度検証と流況解析の改善効果の検討，土木学会論文集B1(水工学)，Vol.73，No.4，I_565-I_570，2017.
- 工代健太・前野詩朗・赤穗良輔・吉田圭介，フーリエ解析を用いた岡山市沿岸における津波ピークのリアルタイム予測法の検討，土木学会論文集B1(水工学)，Vol.73，No.4，I_1027-I_1032，2017．
- 平井康隆・前野詩朗・吉田圭介・岩城智広・小川修平・赤穗良輔，適正な分流量を維持するための百間川分流部の固定堰周辺における植生管理方策の検討，土木学会論文集B1（水工学），Vol.73，I_1081-I_1086，2017.
- 吉田圭介・前野詩朗・竹内章人・赤穗良輔・飯干富広・荒木大輔，津波越流時における海岸堤防のブロックを用いた裏法尻保護工に作用する流体力の数値計算，土木学会論文集A2（応用力学），Vol.72, No.2，I_485-I_494，2016.
- 赤穗良輔，前野詩朗，高橋巧武，工代健太，吉田圭介：”市街地レイアウトを考慮した岡山市における津波到達前後の浸水範囲および避難時間の検討”，土木学会論文集B2(海岸工学)，Vol. 72, No.2, 2016．
- 前野詩朗，吉田圭介，荒木大輔，田井祐介，飯干富広，赤穗良輔：”津波越流による海岸堤防裏法尻保護工の衝撃時の被災特性に関する実験的研究”，土木学会論文集B2(海岸工学)，Vol. 72, No.2, 2016．
- 平井康隆，前野詩朗，吉田圭介，藤田駿佑，赤穗良輔：” 植生消長モデルを用いた礫河原再生後の物理環境変化の検証”，土木学会論文集B1(水工学)，Vol. 72, No.1 pp.I_1063-I_1068, 2016．
- 工代健太，前野詩朗，赤穗良輔，吉田圭介：” 南海トラフ地震下の鳴門・明石海峡部の津波波形を用いた岡山市に襲来する津波の予測モデルの検討”，土木学会論文集B1(水工学)，Vol. 72, No.4 pp.I_379-I_384, 2016．
修了生の進路
- 公務員（県庁及び市役所）
- 民間企業（ゼネコン，コンサルタント，など）