岡山大学大学院 環境生命科学研究科

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沿革

 平成12年3月、岡山大学は、「21世紀の岡山大学構想」を発表し、その中で「自然と人間の共生」を、岡山大学改革の基本理念、すなわち岡山大学の学術総合スローガンとしました。その達成のため、大胆な大学改革を実行し、11学部1附置研究所1全国共同利用施設及び附属病院を基本組織とする総合大学の特徴を活かした大学院に重点を置く大学に生まれ変わりました。
 新しい大学院組織編成としては、文学部、教育学部、法学部及び経済学部を基礎学部とする文化科学系研究科、医学部、歯学部及び薬学部を基礎学部とする医歯薬学系研究科、そして、理学部、工学部、環境理工学部及び農学部を基礎学部とし、資源生物科学研究所及び固体地球研究センターを加えた自然科学系研究科の3研究科を基本としていました。
 一方、平成15年度の文部科学省21世紀COEプログラムとして採択された「循環型社会への戦略的廃棄物マネジメント」は、環境理工学部の構成員を中心に、工学部、医学部、経済学部、法学部の構成員からなる「自然と人間の共生」という岡山大学の学術総合スローガンの具現化の一つです。このプログラムは、協力メンバーに農学系も加え、事実上、学際的な拠点形成を目指し、循環型社会形成、廃棄物研究の拠点整備に着手しました。このような新たな潮流の中で、大学院組織は、時代の要請に対応することのできる流動性、弾力性のあるものとすべきという観点から、基本となる3研究科を横断的に融合した環境学研究科構想が浮上し、平成17年4月1日、岡山大学大学院環境学研究科が設置されました。
 環境学研究科では、アジア太平洋を中心とした環境学の国際的な教育研究拠点を形成し、同時に、「環境学」に関する研究者の養成と社会が期待する高度な専門的能力を有する人材育成を行ってきました。
 一方、自然科学研究科のバイオサイエンス専攻は、基礎生物学分野と生物工学分野、農業生産学分野で組織され、生物工学分野と基礎生物学分野が共同してバイオテクノロジーの技術開発を進め、その成果を農業生産に応用することを大きな目的としていました。
 バイオテクノロジーの技術開発はその後急速に進み、現状ではその応用面での研究開発の必要性がより高まってきております。そこで、生産環境の保全・管理と連携した農業生産技術の研究開発を目指すために、環境系分野との連携を図る観点から、平成24年4月に、従来の環境学研究科に自然科学研究科バイオサイエンス専攻の内の農学系を統合し、環境生命科学研究科が設置されることになりました。
 この改組により、これまで環境学研究科が行ってきた循環型社会構築に向けた教育研究に加えて、人類の生存基盤である持続的な食料生産への対応にも重点を置いた教育研究を進め、環境問題と食料問題を国家レベル・世界レベルの問題として捉えた新しい学問体系の構築を目指しています。